◆農業支援:NPO・鯉渕さん、エチオピアで 畝立て栽培で水を有効利用−−県庁で報告 /茨城◆

◇「点から線へ」後継期待
 エチオピアで3年間、農業支援に携わったNPO法人「エチオピアの未来の子供」の副理事長、鯉渕登さん(77)らが県庁で活動を報告した。日本で一般的に行われている「畝立て栽培」を伝え、限られた水を有効利用する技術を普及できたという。鯉渕さんは「まだ点の段階。点と点がつながって線となるよう、さらなる成果を目指す必要がある」と述べ、後継者に期待を寄せた。【鈴木敬子】
 鯉渕さんは09年8月〜今年7月、国際協力機構(JICA)の「草の根技術協力事業」で1000万円の援助を受け、エチオピア・オロミヤ州の村で活動。国の普及員や若手農業者を対象に、乾期での農業技術の改善に取り組んだ。
 村ではそれまで、畑全体に植え付けを行い、全面に水をかけていた。そこで節水のため、畝を立てる栽培法と、畝間のかんがいを普及させた。指導の指針となる栽培基準がなかったため、現地の人と議論しながら、主要野菜であるタマネギの一種・シャロットやトマトなど10作物の基準を作り上げた。その結果、深い信頼関係ができたという。

 
毎日新聞 2012年9月9日‎
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